タイ入国管理局は、2025年5月1日から新しい入国手続きを開始します。これは、タイデジタルアライバルカード(TDAC)と呼ばれる電子システムです。
この新しい制度では、すべての外国人がタイ到着の72時間前からオンラインで登録を行う必要があります。陸路、海路、空路を問わず、この手続きが入国時に必須となります。
登録は無料で、公式サイトを通じて簡単に行えます。しかし、偽のウェブサイトが出回っているため注意が必要です。正規の申請にクレジットカード情報は一切不要です。
このガイドでは、この新しいデジタルカードの登録方法から入国審査での使い方まで、段階的に詳しく解説します。スムーズな旅行を計画されている方は、ぜひ参考にしてください。
タイデジタル アライバルカードの基礎知識
2025年5月1日より、タイへの渡航を予定している外国人は、新しいオンライン手続きの理解が不可欠です。このセクションでは、その基本を詳しく説明します。
TDAC導入の背景と目的
この新しいシステムは、入国管理法B.E. 2522に基づいて導入されました。主な目的は、入国手続きの円滑化とデジタル化です。
従来の紙の書類からオンライン事前登録へ移行します。これにより、空港や国境での待ち時間を短縮できます。セキュリティの強化も大きなメリットです。
項目 | 旧制度(紙の入国カード) | 新制度(TDAC) |
---|---|---|
申請方法 | 機内または入国時に記入 | オンラインで到着72時間前から登録 |
対象者 | すべての外国人 | タイ国籍を除くすべての外国人 |
必須化時期 | – | 2025年5月1日以降 |
対象となる旅行者と申請の必要性
この登録が必須となるのは、タイ国籍を持たないすべての旅行者です。観光、ビジネス、トランジットなど、目的や滞在期間は問いません。
たとえ数日だけの短期滞在や日帰り入国でも、例外はありません。陸路、海路、空路のすべての入国手段で事前の登録が必要となります。
タイ入国前の手続きと必要書類
スムーズな入国を実現するためには、事前の準備が欠かせません。特に2025年5月以降のタイ訪問では注意が必要です。このセクションでは、登録前に準備すべき書類と情報について詳しく説明します。
申請前に準備するパスポートや交通情報
登録を始める前に、必要な書類を揃えておくことが重要です。まずは有効なパスポートを準備します。期限が切れていないことを確認してください。
準備項目 | 具体例 | 注意点 |
---|---|---|
パスポート情報 | パスポート番号、氏名、国籍 | 有効期限内であることを確認 |
旅行情報 | 航空便名、到着日時 | 予約確認書を参照 |
宿泊情報 | ホテル名、住所、連絡先 | 予約確認メールを準備 |
連絡先 | メールアドレス | 海外でも受信可能なアドレス |
オンライン登録開始時期と受付の概要
登録は到着日の3日前から可能となります。例えば、5月4日に到着する場合、5月1日から申請できます。
それ以前には登録できませんので注意が必要です。日本を出発する前に完了させておくことをお勧めします。
インターネット環境があれば、スマートフォンやパソコンから簡単に申請できます。家族による代理登録も可能です。
タイデジタル アライバルカードの登録方法
TDACのオンライン申請は、シンプルなステップで完了します。事前に必要な情報を準備すれば、スムーズに進めることができます。
公式ウェブサイトへのアクセスと日本語表示設定
まず、公式サイト(https://tdac.immigration.go.th/)にアクセスします。偽のサイトに注意が必要です。正規のURLを確認してください。
パスポート情報と個人情報の入力例
情報の入力はすべて英語(ローマ字)で行います。日本語表示でも、入力は英語のみが有効です。
項目 | 入力例 | 注意点 |
---|---|---|
姓(ファミリーネーム) | YAMADA | パスポート通りに正確に入力 |
名(ファーストネーム) | TARO | 大文字でローマ字表記 |
パスポート番号 | XX1234567 | 数字と文字の組み合わせ |
国籍 | JPN:JAPANESE | ドロップダウンから選択 |
生年月日 | 1990年1月1日 | 西暦で入力 |
職業は「OFFICE WORKER」、性別は「MALE」などを選択します。ビザ番号は該当者のみ入力します。観光目的の方は通常不要です。
居住国は「JAPAN」、電話番号は「+81-90-00000000」のように国際形式で入力します。すべての情報を正確に入力することが重要です。
実践!登録ステップと申請後の確認
登録手順の各ステップ解説
観光情報の入力では、到着日と出発日をカレンダーから選択します。航空便名や渡航目的も正確に入力してください。
移動手段は「AIR」、交通手段は「COMMERCIAL FLIGHT」を選択します。これらの情報は航空券の予約確認書を参照すると確実です。
入力項目 | 選択例 | 注意点 |
---|---|---|
渡航目的 | HOLIDAY | 観光の場合はこちらを選択 |
移動手段 | AIR | 空路で入国する場合 |
交通手段 | COMMERCIAL FLIGHT | 一般の航空便を利用する場合 |
滞在先タイプ | HOTEL | ホテルに宿泊する場合 |
宿泊情報では、県や地区を選択すると郵便番号が自動入力される便利な機能があります。上から順に入力することで効率的に進められます。
「正確な情報の入力が審査をスムーズにします。特に宿泊先の住所は予約確認書と照らし合わせて入力してください」
二次元バーコードのダウンロードとメール確認
すべての情報を入力したら、最終確認画面で内容をチェックします。メールアドレスに誤りがないか再確認してください。
利用規約に同意した後、送信ボタンを押すとポップアップ画面が表示されます。ここで必ず「ダウンロード」ボタンを選択して二次元バーコードを保存します。
登録したメールアドレスにバーコードが添付されたメールが届きます。入国審査では、パスポートとこのバーコードの両方を提示する必要があります。
バーコードはスマートフォンでの表示か、紙に印刷して持参します。どちらの方法でも有効ですので、ご自身が使いやすい方法を選んでください。
入国後の流れと滞在中の注意事項
飛行機がタイの空港に着陸した後、スムーズな入国手続きを進めるための流れを理解しましょう。到着後の手順を事前に把握しておくことで、スムーズな入国が可能になります。
タイ到着後の入国審査と税関手続き
空港に到着後、まずターミナルビルへ移動します。案内看板に従って入国審査場へ向かってください。
審査では、パスポートと事前に登録した二次元バーコードを提示します。このバーコードはスマートフォンの画面でも、印刷した紙でも構いません。
入国審査を通過したら、預け荷物がある場合はバゲージクレームへ。荷物を受け取った後は税関検査場へ進みます。
税関では、申告する物品がない場合は緑色の「Nothing to declare」出口から。疑問がある場合は赤色の「Goods to declare」出口で職員に相談してください。
空港から市内への交通手段とアクセス方法
すべての手続きが終了したら、バンコク市内への移動方法を選択します。主なアクセス手段は以下の3つです。
- エアポート・レイルウェイ・リンク:空港からパヤータイ駅まで26分、15~45バーツ
- リムジンタクシー:中心部まで850~1100バーツ(先払い制)
- メータータクシー:中心部まで300~400バーツ(メーター料金+空港使用料)
到着ロビーには両替所やSIMカードカウンターもあり、市内移動の準備が整います。ご自身のニーズに合った移動手段を選んでください。
結論
デジタル化された入国管理は、より安全で効率的な旅行を実現します。2025年5月1日から義務化されるアライバルカードの事前登録は、すべての外国人旅行者が理解すべき重要な手続きです。
登録は到着3日前から可能で、通常10〜15分程度で完了します。公式サイトのみを利用し、偽サイトに注意してください。無料の手続きなので、余裕を持って事前に済ませましょう。
入力ミスやフライト変更があった場合も、再登録で対応できます。各入国ごとに新たな登録が必要ですが、柔軟なシステムとなっています。
この新しいデジタルシステムにより、空港での待ち時間が短縮され、よりスムーズなタイへの旅行が可能になります。本ガイドの情報を活用して、準備万端で出発してください。